轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
と、いった。
四
心境に大きな変化が起っていたのである、たえまなく自己を考え、また真理を究握しようとしてやまない善信の内省のうちに、このごろ、ふと、今も生信房にいったような気持がたしかにわいてきている。
「……おもうてみると、自力聖道の門から他力易行の道へかかるまで、そのあいだの幾多のまよい、もだえ、苦行、またよろこびなど、三十九歳の今日となって、振りかえってみれば、実にただ愚の一字でつきる。おろかしや――われながら今、その愚かさにおどろかれる」つぶやくように、善信はいうのである。
師のことばに、生信房はおのずと頭が下がった。そして、賢しくも、自分などが近ごろ、やや念仏門の真実がわかったような顔をしていることが、恥かしくなった。善信は、なおいう。
「このごろ、しみじみとわしは自分がわかってきたような気がする。――飽くまで凡夫を出でない人間じゃと。――さきの夜、あの生信房がいうのを聞くにつけて思いあわせられたのじゃ。極悪無道の大盗四郎であった彼が、たちまち、なんの苦行や迷いや悶えもなく、嬰児が這って立つように、素直に念仏を体得している様を見ると、そこに、凡夫直入のわが念仏門の真理が手近にある。