轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
範綱は、ひそかに、
(いずれも、一時の不平の寄り集まりじゃ、このまま、自壊してしまうかも知れぬし、そうなれば、かえって法皇のおんためというものだが)近ごろ、どことなく鬱結しているものが、院のほかから炎を噴いて出ることが祈られた。
だが、最初に、密使としてここへ訪れた多田蔵人は、洛中の騒擾にまぎれて、あれからも、しきりと一人でこっそりと訪ってきた。
「――お不快なそうじゃが、だいじにせられい。いやなに、強ってお目にかからいでもよろしい。拙者は、お預け申してある平家の諜し者めを、調べて立ち帰る」そういって、家人に裏庭へ案内をさせた。
いつぞやの雨の夜、大騒ぎをやって捕えた曲者は、一時、納屋へ押し籠めておいたが、家人が物を出し入れするごとに不安だし、もし逃げられて、六波羅へ、あだ口をきかれたらばお館の御運命にもかかわるといって、箭四郎が、急ごしらえの牢を作った。空いている厩へ、材木を組み立てて、その中へ抛りこんでおいたのである。
「見るからに、強情そうな面がまえよ。きょうこそ肉をたたき破っても、口を割らせてくれるぞ」蔵人は、牢の外から宣言して、曲者を、縄目のまま、外へ出させた。