轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页

青空文庫

しかし、範宴は、

「わしに、そんな重いお勤めが、できるかしら」と、今朝は、心配していた。

「おできにならぬことを、座主がおいいつけになるわけはありません。及ばずながら、性善坊もお仕え申しておりますし、無動寺には、留守居衆が、そのまま、役僧として万事の御用はいたしますから、決して、お案じなさるには及びません」範宴はうなずいて、

「座主は、きっと、私を、お試しになるお心かも知れぬ。わしに、怠りが出たら、そちが、鞭を持って、打ってたも」

「勿体ない」と、性善坊はいった。

「そのお心がけで参れば、きっとご修行をおとげあそばすにきまっている。――私こそ、お師さまのお叱りをうけなければ」

「お互いに、修行しようぞ」

彼と性善坊とが、主従ともつかず、師弟ともつかず、親しげに話してゆく様子を後ろから眺めながら、ぽつねんと、独りで遅れて歩いて、孤雲は、淋しそうだった。

その気持を察して、

「孤雲どの。――いいあんばいに、お日和じゃな」などと、話しかけては、性善坊が、足をとめて振りかえった。

「――そうですね、降るかと思いましたら、霧が散って、八瀬の聚落や、白川あたりの麓が見えてきました」