轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页

青空文庫

をこえて彼岸に到るまでは、いかなる障碍、いかなる情実にも邪げられぬと武士が阿修羅に向うような猛々しい心を鎧うて参ったのだ。そのために、この六角堂へ参籠のことも、誰にも告げず、ただ、深夜の天地のみが知っていた。お汝が、大乗院からわが身の後に慕うて来たことも、知らぬではなかったが、すでに九十九夜になる今宵のことゆえ、打ち明けてよかろうと、また、師の僧正にも、範宴はかくのごとくまだ無明海にあることをお汝の口から告げてもらいたい。――しかし必ずとも、永劫の闇にやわかこのままに溺れ果つべき。必ずやこの身が生涯のうちにはこの惑身に、玲瓏の仏光を体得して、改めて、今のお詫に参ずる日のあることを誓って申し添えておいてくれい、……よいか、わかったか尋有」

「はい……。よく分りました」

「わかってくれたら、早う帰れ、青蓮院の師のもとへ帰れ。それまでは、この兄もあると思うな。ただ、天地の大きな力と、御仏の功力を信じておれ。ことに、お汝は肉体が弱い、せめて、安らかな心のなかに住むことを心がけて下されい」範宴はひざまずいて、弟の胸へ向って掌を合わせた。

五

ふかい樹立が静寂の闇と漆を湛えたような泉の区域を囲んでいた。