轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
そういう重大な時機なのだ。――だのに吉水の内部にある人々のあたまに、まだ、そんな脆弱なものが残っているようではならない。断じて、その質を、もっと強固に、明確に、みんなの信念からして、統一したものになっていなければならない。
こう善信は痛感した。
そのありのままの意見を、師の法然に述べてみると、
「よいところへ思いつかれた」と、その翌る日、すべての門縁の人々へ、集まることをいい触らされた。
その日、法然は、禅房のうちのいちばん広い室へ、席を二つに分けて、人々の集まりを待っていた。
三百名に近い法縁が集まった。――ころを見て、法然は、
「きょうは、御覧じあるように、信不退の座と、行不退の座と、二つに席をわけておいた。――おのおのはそのいずれの方の座に着き給うか、法然に、示して給われい」
はっ……と人々は顔を見あわせてしまった。誰も、黙っていた。容易に、先へ立って座を取る者もなかった。
「みなご遠慮あるとみえる、ではお先に」と、起ち上がった人を見ると、それは、釈信空であった。
迷うところなく、信空は、信不退の座へすわった。
「わしも……」とつづいて、信不退のほうへ坐ったのは、安居院の法印聖覚であった。