轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
「いや、そう、そんなに、礼をいわれては」と、生信房は恐縮して、年景のあまりに大きな感激に対して、彼はかえって羞恥ましげな顔さえした。
四
年景はまた、西仏にも先ごろの礼をいって、
「おかげで、大事な書類も、大半は炎のうちから救い出し、役向きのことも、そのため、滞りなく運び直しておりまする」と告げた。
――そのうちに、貧しい灯りが燈る。一日の托鉢からもどって、いとも質素な夕飯を楽しみ合っているこの人々の中にあると、年景は帰るのを忘れてしまった。
「そうそう、まだお告げしたいことがある。それはあの蜘蛛太です」思い出して、年景がいうと、そのことは、生信房も胸につかえていたとみえ、
「……あの蜘蛛太は、どうしましたか」
「自首して来ました」
「む……。自首しましたか」
「役目ですから、私は彼を縛りました、しかし、その縄目をかける時に、私は疑ったのでござる。――いったいこの縄目は蜘蛛太にかけるのがほんとか、この年景にかけるのがほんとかと」
「…………」一同は眼をかがやかして、そういう代官の顔を見入っていた。こうも人間は心の一転から、その姿の持つ光までがちがってくるものか――と感じ入りながら。