轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらん

親鸞

吉川 英治

「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页

青空文庫

三

「だまれっ、なんど同じことをくりかえさせるのだ。そんな甘手にのって戻るような使者か使者でないか、よう眼で見ろっ。貴様の云い訳は、きのうまでは通用したが、きょうはもうその手では吾々を追い返せぬぞ」一人の怒号がやむと、また一人が、

「たしかに善信は今朝あたり立ち帰っておるはずだ。白河ですがたを見たという者がある」

「出せっ、どうしても顔を出さぬとあれば、踏み込んで会うがどうじゃ」いちいちその声は手にとるように奥へ響いてくる。

妻が、はっとしたように、眸をすくめているのを見て、善信は訊ねた。

「あの訪れは、誰か」玉日は、自分の罪ででもあるように、

「――おゆるし下さいませ。お留守中の不行届から、あのように叡山の衆を怒らせたのでございます」

「どうして?」

「実は、かようでございます」怪我人の実性を匿ってやったことから、その翌る日、彼を捕えにきた叡山の者を、太夫房覚明がひどく懲らして追い返したために、山門の荒法師たちが、それ以来毎日のようにああして狼藉に来るのですと、彼女は良人の前に詫びて話した。

「実性」と、善信は口のうちでいって、

「――その実性とは、あの吉水の上人のもとに仕えている若い学生かの」