轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
四
「その意気で、おん身も、勉強なされたがよい。孤雲どのは、お達者かの」
「そんなことは、問わいでもよいさ……範宴を出せ、いる所を教えろ、これ以上、口をきかせると、面倒だから、このほうでものをいわすぞ」
じりっと、左に腰をひねると、腰の戒刀が、鞘を脱して、性善坊の胸いたへ、その白い光が真っすぐに伸びてきた。
四
二十歳のころまでは太刀を帯びて侍奉公したこともある性善坊なので、刃を突きつけられたからといって、にわかに顔色を失うほどの臆病者ではなかった。
「貴様は、身をもって、範宴の楯になるといったな」
「はい」
「くだらぬ強がりはよせ。それよりは、俺に、範宴を会わせろ。……嫌か、嫌ならば、抜いた刀だ、ただは鞘にかえらぬが、覚悟か」
「…………」
「覚悟か、やい」ふた声目がかかると、弁海の手は、刃をさっとふりかぶって、睨めつけた。
風を割って、白い光が、相手のすがたを斜めにかけて走ったと思うと、小さい埃が上がって、性善坊のすがたは、彼方の草むらへ跳んでいた。
「弁海、さほど、自分の愚鈍が口惜しいならば、心を砥にかけて、勉学をし直してこい。そうして、一人前の人間になれたら、師の御房に会わせてやろうし、第一、そのほうも、救われるというものだ」