轻松读懂日语经典作品
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しんらん
親鸞
吉川 英治
「名古屋新聞」1934(昭和9)年9月28日~1935(昭和10)年8月9日、1936(昭和11)年1月19日~8月<br>「台湾日日新報 夕刊」1934(昭和9)年9月30日~1935(昭和10)年8月12日、1936(昭和11)年1月7日~8月4日<br>「京城日報」1934(昭和9)年9月~1935(昭和10)年8月、1936(昭和11)年1月10日~8月<br>「神戸新聞」1936(昭和11)年1月5日~8月6日<br>「福日新聞」「北海タイムス」1935(昭和10)年9月~1936(昭和11)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 566,138 字 · 1127 页
「卑屈だ」
「もちろん旧教の殻に入っている僧侶などは、卑屈でなければ、ああしておられるものじゃない。――彼らはただ、伝来の待遇を無事にうけて、実社会からは、遊離しようと、なんであろうと、自分たちだけで威張っていたいのが願望なのだ。――そういうところへ、新しい教義を称えて、民衆をうごかす者が出てくることは、それだけでもすでに禁物なのだからな」
森の木洩れ陽が、若い弟子たちの黒い法衣の肩に斑をうごかしていた、ちらちらと風の戦ぎに光るのだった。
「それさえあるのに」――と他の者が次にいった。
「叡山には、一日ごとに、有力な檀徒や碩学が、みな山を見捨てて去ってゆく。……今朝ほど上人からあんな手痛いお叱りをうけた二尊院の湛空どのもその一人だ。弁長、念阿、証空、数えきれない人々が、叡山から吉水へ移ってきている」
「うム」眼がみなうなずき合う。
「中でも、安居院の法印聖覚どの。西塔の名僧といわれた鐘下房の幸西法師。――それから、先ごろ、月輪殿のご息女を妻としてごうごうと喧しい取沙汰の中に、毅然として、念仏門の行者の範を垂れている善信どの。――みな以前は叡山にいた方々で、後に、念仏門へ参られた人たちだ」