轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

「日の出」1935(昭和10)年1月号~1937(昭和12)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 页

青空文庫

らしい反感をもって、

『大石殿、平常とは違いますぞ。後でというて、後で何う召さる。藩の整理、家中の退料、何もかも金じゃ。しかも、後の利かない凶変に際して、そんな、無謀なまねしたら、動きがつくまい』

老人のことば癖として、激すと、いかにも若輩を叱るようになる。けれど内蔵助は、その一句ごとに頷いて、

『おことばは御尤もでござる。しかし、此方一存ではござらぬ。殿のお心をもって、殿の為さるであろうように、計らう迄のことでござる』

『――何時、殿が左様な儀を、云い置かれた。詭弁を吐かっしゃる!』

『…………』

『笑い事ではござらぬぞよ! 大石殿、こういう時こそ、家老たるおん身やわしは、平常の重任にこたえねばならぬ』

『もとよりです』

『前後の思慮もなく、御在庫の現金を、みな払い出すのが、殿のお心をもて為る事だなどとは、頭が、ちと何うかして居られはせぬか』

『熟慮のうえでござります。失礼じゃが、大野氏には、先大殿の御代より、また内匠頭様の御幼少より今日まで、補佐の重職にあって、殿の御気質もよくご存じのはずなるに、この場合、もし殿がここにお在したら、何うせいと仰せらるるか、お心が、わかりませぬかな』