Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
と、いった。
三
「はての」生信房にも分らなかった。百姓たちには元より親鸞の今のことばは、難かしい。
「お上人様、一念一植とは、いったいどういうことでございますか」
「されば……同じこうして田に苗を植えるにしても、ただぼんやりと植えたり、仕事を厭うて嫌々植えたりしていては、苗も、確乎と大地に根を張って、お陽さまの恵みをいっぱいに吸うて育つはずがない。――わしが植えるには、ただ手を動かしているのみでなく、一つまみの苗の根を田へ下ろすごとに、有難や、この苗のために、わしらは今日飢えもせず、日々幸福に生きている。――しかのみならず、親鸞を養い、子を育てている。もっと大きくいえば、この日の本の国民を、この汗とこの苗の功徳をもって養うているのじゃ。――思えばかたじけなや苗の恩、何とぞ、わが家族たち丈夫に肥え、この日の本の国民の糧やすらかにあるように、伸びて賜もれ、実って賜もれ、たのみ参らすぞ――と心に念じて、一つ植える」と親鸞は田を植えながら、泥によごれた脛を、蛭に食われているのも気がつかずに、熱心に話した。
そして、ことばを切って、腰を少し持ち上げると、蛭が脛にかみついていたのに気づいて、あわてて泥の手で蛭を取りのけた。