Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
四
「しからば、いよいよもって、不埒な奴は、その相手の者、下手人はどうした」
「引っ捕えて、ただ今、あちらに縛しめておきましたが、その処分を、いかがいたしたものかと……ただ今、お奉行まで、ご相談に参ったわけでござります」
「む」と、国時は、峻厳な面持ちをして――
「その相手も、屋根葺か」
「大工組の職人で、河和田の平次郎という者です」すると、奉行の藤木権之助が、
「あっ、またあの平次めが、そんな乱暴をしおッてか」と、口走った。
国時は、苦りきって、
「しからば、こういうことは、一度ならず、幾度も、重ねておる奴じゃの」
「は……この先の河和田に住んでおる若い職人で、平常、酒ばかり飲んで、喧嘩ばかり仕かけ、村でも仲間でも、手におえぬ厄介者とされておる奴でござります」
「たわけが」と、国時は、棟梁へも、奉行へも、叱りつけるようにいった。
「さような身持ちのわるい無頼な人間と分り切っていながら、なぜ、伽藍建立の清浄なお作事に使っておるかっ、そのほうどもの人事の不行届きでもあるぞ」
「はっ……その儀は、重々私どもの責任と思うて恐れ入っておりまする。……がしかしその河和田の平次郎という職人の性質は、今も申し上げた通り、酒乱、無頼、凶暴、何一つ取得のないやくざ者にはござりまするが、ただひとつ、鑿を持たせては、不思議な腕を持っていて、天稟と申し