Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
同車篇
熊野犬
一
玉日のおん方のほかには考えておりませんが、あのご息女なれば、妻にもちたいと思います。仏陀も照覧あれ、私は、偽りなく、玉日のおん方が今日まで、好きでならなかったのでございます。どうぞ、お計らい下さいませ」
同房数十の僧たちは、呆然として、そういう綽空のひたむきな態度をながめていた。
同車篇
熊野犬
一
何という忙しなさ。――夏から秋へかけて、月輪家の人々は暑さを口にしている間もない。――盆と正月がいちどに来たようだとは、召使たちのぐちだった。
何十度の親族会議がくりかえされたかわからない。親族たちも一時は、
「木の端とさえいう僧侶に、姫をくれるような家とは、もはや交際いもせぬ」
とまで、いいだしたが、断乎として、秋には婚儀を挙げさせるという禅閤のうごかない意志をみては、
「それほどにいうならば――」
と、匙を投げる者があり、また中庸をとって、和を計る者もあって、どうにか、婚儀のことが、一決したのは、土用の暑いころだった。
叡山の慈円座主は、山を降りて青蓮院にあった。そこから、月輪へは絶えず使いが走るし、月輪から吉水へ、また、五条西洞院とも、絶えず、文書の往復が交わされたりして、あわただしい日の続くうちに、もう残暑の町を、婚儀の荷が、きのうも今日も、西洞院の別荘のほうへ運ばれて行った。