Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
二
驚くにはあたらぬ」
「心はいつも決めております」
「それでこそ」と善信はにこと笑って、
「――むしろよろこんでいいことだとさえわしは思う」それは少し意外に感じたのであろう、玉日は、解きかねたような眉を上げて、良人の顔を見た。善信は、低くことばを続けて、
「なぜならば、今までは、都会の中の吉水禅房であった、都会人へ多く呼びかけた念仏であった。したがって、われらの説く声――わたしたちの信も――都を中心として思うままには行きわたらなかったが、このたびの御停止と処罰によって、上人を初め、われらの末弟までが、諸州の山間僻地、流罪に科せらるるにおいては、これよりはいやでも、念仏信者が日本の全土にわたってその信を植えることになる――」こういいながら、善信は、眼に何ものかを見ているように頭をすこし下げて、
「これは、まったく、御仏のお計いじゃ、これを天祐といわずして何ぞや。――小さな都の一箇所に、多年、跼蹐りこんでおったわしたちに、さらに眼界を宇内にひろくし、そして、赴く所に、仏果の樹を植えよ、念仏の華を咲かせよ、浄土をたがやせという御仏のお心でのうてなんとしよう。……されば、善信は上人へも申しあげたことじゃ。