Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
獣夫仏妻
一
「はい」答えると、
「だって今、おまえさんが、漬物を持ってこいとおいいだから、漬物を出しているんじゃありませんか」
「べら棒め、漬物を出したって、酒のほうがもう空っぽだ。酒はあるか」
「ま、もうおしまいですか」
「買ってこいっ。……何かそこらの物を持って行って、市で叩き売ってしまうなり、借りるなりして、酒を持ってこい」
「そんな算段をしないでも、もッと召し上がるなら、お酒はまだたんと買ってございますから、安心しておあがりなさいませ」
「ふうむ……このごろはいやにいつでも断れたことがねえな。いったい、その酒の金はどうしているのだ」
「ですから私が、あなたの寝た後も、昼のうちも、こうして一生懸命に、機を織ったり、櫛を削ったり、賃仕事をしているではございませぬか」
「普請場の綱ッ引きには出ず、説教を聞きにゆく様子はなし、歯の浮くような念仏もふッつり止めて、このごろは気味のわるいように嫌に素直になりやがった。……やッぱり女って奴は、時々、半殺しの目に会わせてくれるのが薬だとみえる」
「さ、暖めて参りました、お酌をいたしましょう」
「ばかっ」一口飲んで、
「何だ、まだぬるいじゃねえか。