Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
二
「おやすみなされまし」
「先にやすませて戴きます」と、次々にあいさつをいって、ほどなく、しいんと、寝しずまってしまった様子であった。
――その後は、近くに人家とてはないこの岡崎の一草庵は、ただ松をふく暗い風の声があるばかりで、人々が寝についてからは、よけいに寂として、かなり離れている白河の水音までが、淙々と松風にまじって聞こえてくる。
だが――その松風や水音が、玉日の耳に聞こえる時は、玉日は、口に念仏をとなえながらも、心はいつのまにか、良人を考えているのであった。はっと気がついて、
(これではならない――)と思って、一念になろうと努めるのであったが、努めようとする気持は、かえって、心をみだしてきて、父のいうような、また師の教えるような、ただ念仏の三昧にはかえって遠くなってしまう。
(女というものは、どうしてこんなに、情痴なのであろう)玉日は、自分の心をふかく掘り下げてみて、そこにわれながら浅慮なさまざまな邪推やらひがみが根を張っているのに気がついた。
口に念仏をとなえていても、その奥底の心からは、
(もしや良人は、自分がいやになったので、このまま、帰らないつもりではないかしら)とか、