Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

六

ばたばたと、衣ずれが、四方にわかれて、みんなどこかへ隠れたらしい。時々、

東寺の鬼は

何さがす――

と歌いつつ、手拍子をならした。

範宴は、つま先でさぐりながら、壁や、柱をなでてあるいた。そしてふと、眼かくしをされた自分の現身が、自分の今の心をそのままあらわしているような気がして、かなしい皮肉にうたれていた。

六

くすくすと、そこらで忍びわらいがする。

それを目あてに、範宴は手さぐりをしては、室内をさまよった。

そして、几帳の蔭にかくれていた人をとらえて、

「つかまえました」と、目かくしをとった。それは、玉日姫であった。姫は、

「あら……」と困った顔をし、範宴は、何かはっとして、捕えていた手を放した。

「さあ、こんどは、お姫さまが鬼にならなければいけません」と、乳人や女房たちは、彼女の顔をむらさきの布で縛ろうとすると、

「嫌っ」と姫は、うぐいすのように、縁へ、逃げてしまった。出あいがしらに小侍が、

「範宴どの、青蓮院さまが、お帰りでございますぞ」と告げた。範宴はほっとして、

「あ。おもどりですか」人々へ、あいさつをして、帰りかけると、姫は、急に、さびしそうに、範宴のうしろ姿へ、