Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
八
つねづね、よう教えてありますのに、なぜ、一人で外へなど出ましたか」と、叱った。
八
「あ、もし」介はあわてて、吉光の前のことばを遮った。
「――おしかり遊ばすな。和子様のは、世間のいたずら童が、飛びまわるのとは違いまする」
「でも、こういう時には」
「ごもっともです。けれど、介のぞんじますには、おそらく、和子様は、お父君のお病気に、小さな胸をおいためあそばして、それを、お祈りしていたのではないかと思われます」
「ほ……どうして?」
「介が、諸方をお探しして行きますと、いつか、和子様をおぶって粘土を取りに参りました丘の蔭にこう、坐っておいであそばしました」介は、庭へ坐って、十八公麿がしていたとおりに真似をして合掌した。
そして、三体の弥陀如来の像を作っていたこと、一心に何か祈念していたこと、それがとても幼い者の振舞とは思われないほど端厳な居ずまいであったことなど、目撃したままを、つぶさに話した。
「まあ……和子が……」母の眸には、涙がいっぱいで、それが笑顔にかわるとたんに、ぽろりと、白いすじが頬に光った。
「では……そなたは、お父君のおいたつきが癒るようにと、その小さい手で、御仏の像を作っていたのですか。