Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

貧乏ぐるま

一

「こんなふうに、世の中が、三年も経ったら、一体、どう変るのでございましょうな」しみじみと、無常のつぶやきを洩らしていた。

貧乏ぐるま

一

壁は、墨汁によごれていた。四側に並んだ机には、約二十人ほどの学童が、強いて姿勢を正して、師の講義を聞いていた。

「孝経」であった。日野民部の講学が終ると、

「先生……」と、次の部屋に待っていた学僕が、側へすすんでいった。

「ただ今、御入門したいと申す児童が、二人の随身を供に連れて、お玄関に控えておりまするが」

「そうか。通しておくがよい。――しかし何家のお子だ」

「まだ伺っておりませぬ」学僕が去る間に、児童たちは、もう机の書物を、あわただしく仕舞って、立ち騒いでいた。

「これっ」民部は叱って、

「誰が、立てといいましたか、まだ、書物を仕舞ってはなりませぬ。今、先生が、読み解いた一節を、声をそろえて、復習するのじゃ」すぐ静粛になる。

児童たちは、書を両手にもって、孝経の一節を、高らかに、読んだ。

「よろしい」ばたばたと、また騒ぎかける。

「――よろしいが、まだ、学課はおしまいではありませぬぞ。硯に、水をおいれなさい、そして、草紙を出す」