Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
十五
だが、その列の中にいた多田蔵人だけは、途中から闇にまぎれてただ一人どこかへ姿を消してしまった。
十五
法皇の行幸はなかったが、すでに、暮れる前から、鹿ヶ谷の俊寛の山荘には、新大納言以下、不平組の文官や武官が、おのおの、微行のすがたで集まっていた。
「六条の範綱めが、いらざるさしで口を――」と、人々は、空御輦をながめて口々に怒ったが、
「なに、法皇のお心変りは、時雨のようなもの、降ると思えば照る、照ると思えば降る――。明日にてもまた、麿が参内して御心を励ませば、必ず次の集まりには、御参会あるにちがいない」
大納言成親は、自信をもって、席の人々へいった。浄憲法師も、相槌を打って、
「よう喩えられた。まことに、法皇の御気色は、照り降り雨、われらが側近にあれば、また変る。お案じあるな」席には、近江入道蓮浄、山城守基兼、平判官康頼、その他の人々がいた。
主の俊寛は、折角すすみかけた平氏顛覆の相談が、法皇のおすがたの見えないために、やや出鼻の白けたような様子を見て、
「軍立てのことは、次の会に改めて謀るといたして、今宵は、盟約の酒もりとしよう。ご異議ないか」
「よかろう」