Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
五
そして、範宴へ、
「とんだことをいたしました」と謝った。
「ほかを探そう」範宴が歩みだすと、
「ちょっと、お待ち遊ばせ」と性善坊は、師の法衣の袂をつかんで、そのまま、道傍の井戸のそばへ連れて行った。
(何をするのか)と範宴はだまって彼のするとおりにさせていた。性善坊は、井戸のつる瓶を上げると、師の法衣の袂をつまんで、ざぶざぶと洗って、
「さ……これでよろしゅうございます。不浄な浮かれ女の手に、お袖をけがしたままではいけませんから」と水を絞って、それから自分の手も洗って、やっと、気がすんだような顔をした。
それからはもう遊女の手につかまらないように注意して二人は歩いたが、脂粉のにおいは、袂を水で洗っても消えないような気がするのだった。
のみならず六条の館は、どう探しても見つからなかった。
五
あきらめて、二人はまた、もとの五条口の方へ引っ返した。そして五条大橋を、こんどは東の方へと渡って行く姿に、もう黄昏れの霧が白く流れていた。
粟田口の青蓮院についたころは、すでにとっぷりと暮れた宵の闇だった。ここばかりは、兵燹の禍いもうけず、世俗の変遷にも塗られず、昔ながらに、寂としていたので二人は、