Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「そうよ! 摂政関白の聟になったことのあるのを鼻にかけて、白昼、都の大路をあるいた気で、この東国は歩かせぬ。――あの折は、この弁円も見のがし、また、次の河内の太子廟でも、むなしく彼奴を取り逃がしたが、今日はそうはさせぬ。――あのころは、まだ、弁円一人の私怨であったが、今日となっては、私怨ではない。――修験道と念仏道との争いなのだ。彼の他力と、われの行力と、いずれが勝ち、いずれが敗るるか、分け目となった――やれ在家往生の、念仏なんのと、有難なみだに曇っている痴呆どもに、この板敷山の谷底で、鳥、狼の餌となって食い荒らさるる親鸞の終りを見せてくれたなら、少しは、念仏の末路と、極楽往生の夢がやぶれて、よい薬になるだろう、これこそ真の衆生済度というものだ」

飽くなき罵詈だった。舌の先からめらめらと紫いろの毒焔が見えるような――。

折もあれ、遠く――

「やっ……法螺の音」皆、黙った。

麓のほうからかすかに貝の音がながれたのである。

「合図らしいぞ」杖をつかみ、戒刀のつかを握って、山伏たちは一斉にそこを立った。

――だが、それきりで、貝の音はすぐ止んだ。そこから見える松の上の物見は、手を振って、