Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
三
「よし、よし、われらが参って、お若い新座主をたしなめてやろう。……誰でも、一山の司権の座にすわると、一度は、その権力を行使してみたいものだよ。……騒ぐな、必ず説服いたして、思いとどまらせて見せる」
年齢と苔の生えているような長老や、碩学たちが、杖をついて、根本中堂へ上って行った。
そして、座主に、面談を求めて入りかわり立ちかわり、少納言の入壇授戒を、反対した。
今日もである。
静慮院と、四王院の阿闍梨が先に立って、その中には、少壮派の妙光房だの、学識よりは、腕ぶしにおいて自信のありそうな若い法師たちが、中堂の御房の式台へ、汚い足をして、ぞろぞろと、上がり込んで行った。座主の僧正は、
「おう、おそろいで」と、にこやかに、書院をひらいて、待っていた。
ひろい部屋の三分の一が、人で埋まった。みしみしと、荒い跫音で入って来た学僧どもも、ここへ入ると、
「さ、そちらへ」とか、
「どうぞ」とか、席をゆずり合って、さすがに、壁ぎわへ、硬くなって坐るのだった。
四王院と、静慮院の二長老が、代表者として、むろん、一同の前へ出て、座を占めた。
毎日のことなので、慈円僧正は、この人々が、何の用事で来たかは、訊くまでもなく、分っていた。