Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
……いかがでござりましょうな、村の者一同のおねがいでござりますが」と、こもごもに頼むのだった。親鸞は、すぐ承知して、
「参りましょう」と答えた。
あまりにかんたんに承知してくれたので、使いにきた庄屋たちは、かえって意外な顔をしたが、親鸞は、それは当然自分のするおつとめであって、頼まれるまでもなく、そういう気持を抱いている人々のいる村なら、どんな都合をくりあわせてもすすんで行くというので、庄屋たちは、
「なるほど、うわさに違わぬ上人様じゃ」と、よろこんで日やその他の打合せをして、いそいそ帰った。
と、須弥壇のある一室には、いつものように、上人を囲んで夜語りを聞こうとする百姓たちが、もう八、九名つめかけていたが、柿岡の者が帰ってゆくと、すぐ親鸞を囲んで、
「お上人様、なぜ柿岡へゆくことを、承知してやったのでございますか」
「なんとかいって、後からでも、お断りなされたほうがようございます」と、不安に満ちた眼をしていった。
親鸞は、顔を振って、
「なんの、ああいう頼みでは、千里の旅でも、断れぬ。――あなた方はまた、なんでわしを止めなさるのか」
「でも……」と、口籠っていたが、顔を見あわせた後、一人が膝をすすめて言った。