Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

と、式僧がいった。

見ると、十八公麿の頭は、もう、あのふさふさしている若木の黒髪を剃り落して、瓜のように、愛らしい青さになっていた。

「もしっ……僧正様ッ、おねがいでござりますっ」突然、一人の男が壇の前へ飛びだしてきて、べたっと、手をつかえた。

「あっ」範綱は、驚いた。

僧正の足もとへ来て、泣いているのは、介であった。

「ぶしつけなっ、退がれっ」範綱が、叱りつけると、

「あ、いや」やさしく、僧正はささえて、

「なんじゃ」と、介へたずねた。介は、肩をふるわせて、

「お願いの儀、ほかではござりませぬが、永年、お乳の香のするころより、お傅の役、いたしました私、今、その和子様が、御得度あそばしますのを、なんで、このままよそにながめて、俗界にもどられましょう。……どうぞ、いやしい雑人ではござりますが、この私も今宵の式のおついでに、お剃刀をいただかせて、くださいませ」

「ふーむ、そちも、主に従って僧籍に入りたいというのか」

「はい」

「しおらしいことを」僧正は、にこと、うなずいて、

「主従の情、そうもあろう――六条どの、この者の望み、かなえて取らせたいが、おもとには」

「さしつかえござりませぬ」