Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

尾を垂れて退くわけにはゆかなくなった。

「おのれ、このほうを撲ったな」

「撲った!」昂然と、若者は、いって憚らなかった。

「人もあろうに、わしの主人の和子様に、無礼を働いたゆえ、打ちのめしたのだ。それが、どうしたっ」

「おのれは、どこの若党か」

「前の皇后大進、藤原有範卿に仕える侍従介というものじゃ」

「落魄れ藤家の雑人か」

「なんであろうと、この身にとれば、天地無二の御主君。……ささ、和子様、もうお泣きあそばすな」と、侍従介は泣きじゃくる十八公麿をなだめながら、手の泥や衣服の塵を払って、

「お母様も、叔父様も、乳母も和子様のおすがたが見えぬとて、どんなに、お探し申しているかしれませぬ。泣き顔をおふき遊ばして、介と一緒に、はよう、お館へもどりましょう」肩を叩いて、歩みかけると、七郎は、跳び寄って、

「待てっ。用は済まぬ」と、介の刀の鐺をつかんだ。介は、振り向いて、

「何か、文句があるか」

「おうっ、今の返報を」いきなり、拳をかためて、介の頬骨をくだけよと撲りかかった。

しかし、予期していた介は、巧者に、半身をすばやく沈めて、七郎の小手を抱きこむように手繰ったと思うと、