Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
「……じゃあ、ご存じないのも無理はない。きょうは、鹿ヶ谷へ、わざわざ吉水のお上人様が出向いて、私たちのために、有難いお勤めをして下さるのです」
「あ……吉水の」
「ご存じですか」
「御所のうちでも、おうわさはよく聞いておりますが」
「それで、こうしてみんな、鹿ヶ谷へ行くのですよ」遅れては――と心の急くらしい足つきで、女は、そういうともうふたりの先を歩いていた。
三
なるほど――そう知ってから、道をゆく人々の口から洩れる言葉に耳をとめていると、
「えらい人出じゃの」
「何せい、お上人様のおすがたは、この春から、初めて拝むのじゃ、冬ごろから、久しく、お病気であったからの」
「もう、すっかり、お健康かになったかの」
「さ……お年がお年じゃで、すっかりとはゆくまいが」
「衆生のためには、わが身もない、病気もいとわぬと、こういう意気の法然様じゃによって、押して、お出ましになるのじゃろう」
「この暑さに――」
「もったいないことよ」
「でもきょうの専修念仏に、このように、多くの人が、お上人様の徳を慕うて集まるのを御覧じたら、さだめし、ご本望じゃあるまいか」
「そねむのは、叡山の衆や、南都の坊さまたちじゃ」