Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
「お上人様のお命を狙っている者がござりますでな。……ご油断はなりませぬぞ」
六
「ほう、わしの生命を」親鸞は、もの珍らしいことでも聞くように、微笑をうかべて、
「それは何かの間違いでおざろう。この愚禿の頭など狙ったとて、なんの手柄になるものぞ」
「いえ」と、その時まで、黙っていた蓮位が、今度は、村の者たちに代って膝をすすめた。
「お師さま、その噂は、真らしゅうございます。私も疾うから耳にしておりましたが、近ごろは、ご遠方へお出ましもなく、また御気色を損じることも無益と考えて今日まで黙っておりましたが……」百姓たちは、蓮位のことばに裏書を得たので、口を揃えていい足した。
「――なんでも、那珂郡の塔の尾とやらに住んでいる山伏じゃそうな。役の優婆塞の流れを汲む豊前の僧都と自分から名乗って、あの辺では、信者も多く、偉う権式ぶっている修験者だそうでござります」
「ホウ……その修験者が、なんでまた、この親鸞の生命をうかごうているのですか」
「私の聞きましたところでは――」と蓮位が述べた。
「お師さまに対して、宗門の恨みを抱いているのではないかと存じます。――もと、その修験者は、京都の聖護院の御内にあって、学識も修行も相応にすぐれた先達のように承っております。