Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「殿にも近いうちに、ご帰依の上人から、得度をおうけ遊ばせられる由をうかがいましたが」

「ウム、家督は舎弟国行に譲ると決めた。で――この柳島の造営は、わしが武家の生涯をすてて、僧門に入る手はじめの御奉公として、上人へ寄進らせたのじゃ」

「や……」権之助は、城主の前につかえていた手を大地から離して、起ち上りながら、

「おうわさをするうちに、あれへ、上人がお見えなされました」

「なるほど……」と、国時も、床几を離れて、彼方へ笑顔を送りながら、

「やはり、お楽しみであると見えて、普請場へは、度々お運びだの」

「ある時は、大工どもの中にまじって、物をおさげなされたり、左官どもへ、土の手伝いをなされたり、あまりお気軽くなされるので、初めは、職人どももおそれ入っておりましたが、近ごろでは馴れて、上人のおすがたを見ると、普請場は華やいで、老人や子供までが綱曳き唄の声をいちだんと張り上げまする」

「もう五十四というお年ながら、なんとお元気で若うあらせられる……。や、わしの顔にお気づきなされた、笑いながら、こちらへお足を向けられてくる」

国時を初め、家来の人々が、そこを立ち開いていると、親鸞は、朽葉の古法衣に、そこらで付けた鉋屑をそのまま、いよいよこの東国の土と人間とを、その姿のうちに渾然と一つのものにして無造作に歩いてきた。