Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
「わ、わかったよ」
「じゃあ、お吉さんの今日のこともおれに免じて、勘弁してくれるだろうな」
「女房のことあ、亭主の一存だ。他人のさしずはいらざる世話じゃねえか」
「それあ、兄哥のいうとおりだ。おめえとは、元からの兄弟子、その弟弟子が、小生意気な真似をして済まねえが、これも、どうかして、お吉さんとおめえと、仲よく暮してもらいてえためにやったこと、腹を立てないで宥しておくんなさい。……それに、ここはただの普請場とちがって、御城主様の発願による大事な御造営の場所――しかも勅額までいただくことになっている建立だ、そんな場所へ、万一、不浄な血でもながすようなことがあったら……」同じ大工仲間ではあったが、弟弟子の和介は気だてのやさしい男だった。涙さえ浮かめて、諄々と説いて聞かせたので、さすが兇暴な平次郎も、やや落着いて、
「離せよ、やいっ。……もう手荒なことはしねえから離せっていうのに」
「じゃあ、堪忍してくれるか」
「腹の立つ阿女だが、今日のところは、助けてやら。早く家へ帰って、酒の支度でもしやがれ」と、いいすてて、ぷいと、平次郎は普請場の蔭へ走ってしまった。
九
「さ、お吉さん……はやく家へもどったがいい」