Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
「父君は、戦に出て、死んだのですか」
「いいえ、お病気で」
「でも、源三位頼政の軍に加わって、討死したのじゃという人がありました」
「世間というものは、種々に、人の生活を臆測してみるものじゃ。そんなことはありません。母も、伯父さまも、介も、その折のご臨終の時には、お枕元に侍いていたのじゃもの」
「どうして、世間は、そんなことをいうのでしょう」
「いわれのないことでもない。――それは、この母の従姉弟に、今は、奥州の藤原秀衡のもとに潜んでいる源九郎義経があり、また、近ごろ、伊豆で旗挙げをしたと沙汰する頼朝がある。――それで、亡きおもとの父も、必ずや、頼政の軍にでも加担して果てたのであろうと、邪推するのでしょう」そして、十八公麿の頭をなでた。
「そなたは、大きゅうなっても、頼朝、義経たちのように、血の巷に、刃をとって、功名をしようなどと思うてはなりませぬぞ」
「母さま」
「なんじゃ」
「人が死ぬと、どこへ行くのでございますか」
「さあ?」吉光の前は、常には、分りきっているようなことが、子に、そう訊かれると、すぐ答えができなかった。
「行くとて、行く姿はありませぬ。無にかえるだけです。