Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
二
「――平家武者は、さすがに、花武者じゃ、露には咲くが、風には弱うて、よう散るよう散る」
などと、俗歌にまで、謡われて、市民たちにまで、小馬鹿にされ初めてきた。
平家は、あせりだした。迷い出した。――で、彼らは、叡山に使者をたてて、一山の衆僧に、源氏調伏の祈祷をすべく命じた。いつでも、敗者のすがる神仏の力でこの時勢をささえようとした。
二
「源氏調伏」の祈願は、そうして、叡山の日課として、日々、くりかえされていた。
仏燈の油や、壇の費えを惜しまず、誦経、梵鐘の音は、雲にこたえ、谷間にひびいた。
いかなる魔魅も、こういう人間の一念な行には、近よりがたいであろうと思えた。
しかし、行の座にすわる僧たちの心には、今の平家に飽きたらぬものや、不平こそあるが、国家改革の新しい源氏とよぶ勢力に対して、なんの恨みもないのである。調伏の灯は、壇に満ち、誦経に喉は嗄らしていても、それは、職業としてやっているに過ぎなかった。
司権者の命令であるし、近衛摂政からのお沙汰というので、(やらねばなるまい)でやっているお役目であった。形式的な、勤めであった。
その一七日の勤めが終ったので惣持院の学寮に、若い学僧たちが寄り集まって、