Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

「陽気のせいだろう」

「笑いごとじゃないっ」憤然と、立つ者がある。鼎のように沸いてきた。昂奮した顔が、

「諸公!」と拳を振って、演舌した。

「聞いたか、朱王房のことばを、もし、それにして、事実ならば、吾々は、黙っていられないッ」

「そうだっ」衆が、答える。

「――範宴少納言とやら、どんな天才か、麒麟児かしらぬが、そもそも、授戒入壇のことは、円頓菩薩の大戒として、吾々が、この山にあって、十年、二十年の修行をしても、容易にゆるされない格式のものだ」

「然り、ここにいる者を、見渡しても、まだ一人も、入壇をうけたものはないぞ」

「それをだ」と、憤激の手は空を打つ。

「まだ、去年の十二月に、麓から、よたよた這い上がった十歳の稚僧に、突如として、これを授けるとは何事だ。依怙にも、ほどがある。私情をもって、大法を紊すといわれても、いい開きはあるまい。それでも、吾々は、一山の座主のする業であるからと、黙過するか」

「ならん」

「断乎と、排撃すべきである」また、座の一角から立つ者があらわれて、

「かかる、悪例をひらいては、日本四大山の戒壇にも、悪影響を及ぼそう。また、叡山そのものの恥辱である。