Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
わしも、もっと励まねばならぬ。弟は病身じゃ、せめてわしだけでも、養父上の長いご苦労に酬わねばならぬ。それが、亡き母君への唯一のお手向けではあるまいか」性善坊は、胸がいっぱいになって、何もいえなくなった。範宴の肉体に赫々と燃えている火のような希望も頼もしく思いながらも、目前の当惑には、つい弱いが嘆息が出てしまうのであった。
「範宴どの。――都から早文が着いておるぞ。寮の執務所まで、取りにおいでなさい」庭先で、誰かいった。
さては――と範宴はすぐ書面を取ってきて、封を切った。待ちわびていた養父からの返事である。返書が来たところをみると、若い二人を迎える使いはよこさないものとみえる。養父はどう考えているのだろうか、どう処置をせよと仰っしゃるのだろうか。
読みくだしてゆくうちに、彼は養父の筆のあとに、養父の顔つきだの心だのがなまなまと眼にみえた。親子の恩愛というものが、惻々と胸をうってくる。
しかし養父が書中にいっている要点は、その慈愛とは反対に次のような厳格な意見であった。
(女子の親とも相談したが、言語にたえた不所存者である。家を捨てて出た以上、かまいつけることはないと決めた。