Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
四
この人ならばと、範宴は、ぞんぶんに、自分のなやみも打ち明ける気になれた。聖覚もやはり彼に似た懐疑者のひとりであって、どうしても、叡山の現状には、安心と決定ができないために、一時は、ちかごろ支那から帰朝した栄西禅師のところへ走ったが、そこでも、求道の光がつかめないので、あなたこなた、漂泊したあげくに、去年の秋から、磯長に来て無為の日を送っているのであると話した。
四
「迷える者と、迷える者とが、ここで、ゆくりなくお目にかかるというのも、太子のおひきあわせというものでしょう」聖覚法印は、語りやまないで、語りゆくほど、ことばに熱をおびてきた。
「いったい、今の叡山の人々が、何を信念に安住していられるのか、私にはふしぎでならない。――僧正の位階とか、金襴のほこりとかなら、むしろ、もっと赤裸な俗人になって、金でも、栄誉でも、気がねなく争ったがよいし、学問を競うなら、学者で立つがよいし、職業としてなら、他人に、五戒だの精進堅固などを強いるにも及ぶまい、また、強いる権能もないわけではありませんか」
範宴は、黙然とうなずいた。
「あなたは、どう思う。おもてには、静浄を装って、救世を口にしながら、山を下りれば、俗人以上に、酒色をぬすみ、事があれば、太刀薙刀をふるって、暴力で仏法の権威を認めさせようとする。