Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
おそらく、禁足を命じられているのであろう。
そこへは、近づき難いし、姫の便りも断ち切られたが、綽空の夢は、ほとんど、ある夜はそっと彼の肉体をぬけて、姫のすがたを見ることもあった。
ことに、一夜一夜、星の光も温かい春の宵となるにつれて――
ある朝だった。
綽空は、ゆうべの夢を、紙片に書きとめて、誰にも見すべきものではないとして、自分の手箱の底に秘めておいた。
行者宿報設女犯
我生玉女身被犯
一生之間能荘厳
臨終引導生極楽
*
叡山から降りて来た一人の寺侍がある。一枝の梅に、文書を結いつけて、五条の西洞院へはどう行きますかと、京の往来の者に訊ねていた。
五
父の禅閤は、日課のように、九条からこの西洞院の別荘へよく通っていた。
そして、奥へ通ると、
「今日はどんな様子じゃな」と、まず声をひそめて、薬湯のにおいの中に寂としてかしこまっている侍女のものに訊くのが例であった。
昼も妻戸をほのぐらく垂れこめて、青金の砂子のみが妖美く光るふすまの隅に、薬湯の番をしている侍女たちも、そこを隔てた姫の部屋を憚るようにして、低声に答えるのであった。
「ゆうべは、常になく、ようお寝みあそばしました」