Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
念仏専修の門をひらいて、ここもう幾十年、おもとらの修行もすすみて、いつ、この法然が世を去るとも、この吉水に咲いた座行往生の菩提華は散り果てる日もあるまいぞと、常に喜ばしゅう思うていたに、さような心得ちがいの者がまだあると思えば法然は心もとのう存ずる」心から悲しまれているらしい様子なので、弟子たちは皆、粛然と襟を立てて、一人として、師の顔を仰ぎ見る者はなかった。法然は、ことばを続けて、
「はや、法然も老いの身、ゆうべの寒さも一しお身に沁みた。――が、それにつけわしの思うたのは、かく温かに夜の衾を重ねても堪えられぬ心地のするものを、その昔、法蔵菩薩の御苦労などはいかばかりであったろうか。火の中にも幾千劫、水の中にも幾万劫。それも畢竟、誰のために。……誰のために」
つよい語尾だった。打ちふるえていったのである。そういう熱情がどうしてこの老齢な人の舌端から走るだろうかと疑われるくらいであった。
「衆生行を起し、口に常に仏を称せば、仏はすなわちこれを聞きたもう――。称えあらわす称名の声は、たとえ、誰ひとり聞く者はなくても、仏は、一声一声これを受けたもうのじゃ。