Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
(虚無)の二字を宙に書いて、人生の絶望か、人生への絶縁かに、一気に墜ちて行ったかもわからない。
打っても、打っても、血の出るほど叩いても、ついに開かれなかった過去の聖道門から、一転、法然上人の易行の道へ行ったあの機縁も、
(もし、この女がなくば)と思わずにいられないことが彼にはある。
なにもかもが、明朗に、こうして今の一つの生活のうちに解けて、生に法悦を感じられる功力は、あの六角堂の参籠や、安居院の聖覚法印のみちびきのほかに、まさしくこの女の功力もある。
「自分にとって、妻こそは、如意輪観世音菩薩である」――そう善信は、心のうちでつぶやきをもらしていた。
と。何かその時、草庵の外に、騒がしい跫音がし、下等な悪たれが聞えた。
三
「会わせろっ」と、戸外の声は吠えているのである。
「――いいや、そんなお座なりの応対に、欺瞞されて立ち帰るような吾々ではない。こう見えても叡山の大衆を代表して出向いておるのだぞ。善信をこれに出せっ」それに対して、
「ただ今、師の御房は、旅先にあってこの草庵にはおりませぬ」と、ひたすら陳弁に努めているのは、性善坊であるらしい。
しかし、戸口に騒めいている四、五人の荒法師たちは、頑然と肩をいからせて、