Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
あの灯・この灯
一
――初め、そこに坐って、
「きょうは、出家功徳経の一部を話しましょう」と、くだけた優しいことばで話にかかり出した時、左右から、二人の弟子が、大きな団扇をもって、師の袂をあおぎかけたが、
「いらぬ……」軽く首を振られたので、
「は」と、恐縮して退がった。
それから、清水で巾をしぼって、そっと、側へすすめたり、煎り麦のさまし湯を上げたりしたが、長話のうち、一度も手にしなかった。
聴く人々の眼が、貪るように熱心なので、上人も、自分の体力とか、健康とかを、まったく忘れてしまっているらしいのである。弟子たちは、蔭で、
(ご無理ではないか)はらはらしていたが、止めようもないのであった。
出家功徳経のはなしは今、釈尊が、毘舎離国に入って、弟子の阿難と共に、その国の王子の生活ぶりをながめて、嘆いている――という例話に入っていた。
「ちょうど、食事の時刻でした。毘舎離国の城へ参って、仏は、食を乞われました。城中には、一王子があって、名を勇軍と呼ぶ者です。
――仏が来たと。あの有名な釈迦が来たのか。
勇軍は、仏に食を乞われたのは、わが家の誇りだと思ったのでしょう。こういうと、みずから出迎えて、