Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

「ここだな」仙洞御所の前に立って、弁円は杖をとめた。御門垣から少し離れた所には、例の松虫、鈴虫の詮議に関する厳達が高く掲示されてあり、その板も、もう雨露に墨がながれていた。

「おねがい仕る」衛府の門を入って、弁円は高らかにいった。

「おそれながら、松虫の局と鈴虫の局のありかを、まさしく見届けて参った者でござる。御上申のほど願わしゅう存ずる」

「なに」と、衛府のうちでは色めき立って、すぐ、彼は評定所のほうへ廻された。

問注所の役人がいならぶ。

弁円は、雄弁に、自身で探りあててきた次第を述べたてた――勿論、鹿ヶ谷の安楽房と住蓮のことは、極力それを誇張して。

「よしっ」いちいち書きとめて、

「確と相違ないな」

「神仏につかえる身、何として」

「拇印を」と、彼の証を取って、

「追ってお沙汰があろう」と帰した。

弁円は、問注所から衛府を通って、御門の外へ出た。門の外には、叡山の法師たちが、頭巾の裡から眼をひからして待っていた。

二

「弁円どの。どうだった」法師たちの影は、彼を囲んだ。

弁円は、小声で、

「上々の首尾さ。――確と、中堂の執事と、叡山の大衆へ、この由、触れておいてくれ」