Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

「おお、愚禿さまがお出でだ」

「お上人がおいでだぞい」浜の童も、畑の女たちも、彼を見知っていて、彼をとり巻いた。

「きょうは、なんのお話をしようかの」と、親鸞は、畑にも、砂の丘にも、坐りこんだ。

彼の坐るところには、手をあげて呼ばなくても、人が集まってくる。いつのまにか、一家族のような丸い輪になるのだ。

「この間の法話も、もういちどお聞かせしてくらっせ」仏の法話を、漁民も農夫も、聞くのを楽しんだ。なぜならば、親鸞の話は、誰にもよくわかったし、このお上人様は、自分たちへ高僧として臨むのでなく、まるで友達のようになって、親しく、なんでも教えてくれるからであった。

五

妬もちやきの女房も、極道者の亭主も、彼には服した。飢餓や病魔のお化けにとッつかれて多年不幸の底にあった因果な家庭も、そこへ、親鸞の明るい顔が訪ねてゆくと、

(このごろ、おめえちの家は、どうしてそんなに皆が機嫌よく働くようになったのけ?)と、隣り近所がいぶかるほど、打って変って、健康で明るい家族たちの住む家となってしまうのだった。

ある部落では、親鸞のすがたが三日も見えないと、

(ご病気ではないのか)