Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

「いや」

「さなくば、仰せられても、さしつかえおざるまい。かほどまで、平家の門葉ばらに、蹂みにじられ、無視されても、腹のたたぬやつは、うつけか、畜類でおざろうぞよ」

「…………」

「法皇とても、おなじお気持でいらせられる。御気しきにこそ出されぬが、お憤りはどんなにか、鬱積していらるるのじゃ。さものうては、新大納言はじめ、われらどう歯ぎしりしたところで、うごきはせぬ。……」

「…………」

「加盟にお拒みあることは、せんずるところ、法皇の御意にそむき奉ることにもなる。……それでも、ご不承か」

「考えておきます」

「ゆうべも、そう仰せられたままと聞く」

「大事の儀は、大事に考えねば、ご返答はなりませぬ」

「賢いの……六条どの」

「さようか」

「ふ、ふ、ふ、ふ」

浄憲法師は、嘲むがごとく笑って、ついと、背を向けた。

「では、いずれ再度――」すたすたと奥へ衣さばきを切って行った。

ほっと、虎口をのがれた気もちである。範綱は、誰にも会いたくない気がして、いそいで、院の門を出た。

車寄には、誰彼の参内の諸卿の牛輦が、雑鬧していた。舎人や、牛飼たちが、口ぎたなく、陽あたりの下に争っている。