Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
三
晴れた日は、西仏と生信房が、梯子を架けて屋根へのぼり、何年も手入れをしたことなく腐ってる茅屋根へ、新しい茅を葺きたして、屋根を修繕した。
また、大工道具を持って本堂の破損している所や、野盗に踏み荒らされている内陣を繕って、とにかく住めるだけの屋根の下と、御仏を置く壇だけを作った。
「野に働く百姓衆――」親鸞は、そこから呼びかけた。
「あなた方は、太陽のもとに食し、汗の中に働いている。体はよく肥え、力は逞しい。――けれどかなしいかな、あなた方の生きている内面をうかがうと、あなた方もまた、人間である。人間と人間とが一つ棟に住み、村に営み、一つの社会というものを作って、その中に生活していると、必然に起ってくるのは、邪智、嫉視、反感、陥穽、迷い、悶え、あらゆる人間の持つ――生きとし生けるものの宿命的な悩みというものがやはり何家の中にもあるだろう。――富める者は富めるがゆえに、貧しき者は貧しきがゆえに、心の悩みは形こそちがえ、誰の胸にも巣をつくるものだ。――心に病のない者でも、肉体に病魔があるとか、骨肉のうちに生活力のない者があるとか、また、嫁と舅の仲、親と子の仲、あによめと兄弟の仲、近所隣り同士の争い、およそ人間とはそうした煩いばかりに罹って喘ぎ悩むのが持ち前なのである。