Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
不肖ながら、天台六十二世の座主、覚快法親王より三昧の奥儀をうけて、青蓮院の伝燈をあずかり申す慈円が、身にかえての儀と」
「はっ」
「一山三塔の衆へは慈円より、あらためて道理を明白に申し伝うびょう候と。――わかったか」
「わかりました」
「使者の帰りを、待つのじゃ。いそいで」
「はいっ」高松衛門は、廊を、つつつと小走りに退がった。
範綱は、幾度となく、僧正の好意に、感涙をのんだ。そして、十八公麿の頭をなでて、
「うれしいか」
「はい」十八公麿は、無心にいう。
しかし、慈円僧正が、身にひきうけてとまでいいきって、官へ印可をとりにやったのは一朝の決断ではなかった。先刻からの座談のうちに、烱眼、はやくも、十八公麿の挙止を見て、
(この子、凡にあらず)と見ていたに、ちがいないのである。
これとよく似た話が、後に十八公麿が師とあおいだ黒谷の法然上人にもある。
法然房の君が、まだ勢至丸といった稚いころ、父を亡ってひとり故郷の美作国から京へのぼってくる道すがら、さる貴人が、白馬の上から彼の姿を見かけて、
(あの童子は、凡者ともおぼえない。どこへ参るのか、身の上を聞いてやれ)と、従者にいった。