Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
女人は禁戒のはずではないか」
「というて、同じ人ではないか」
「ははは。ただ、けむたい気がするのじゃろ」
「そうけむたがらずに、呼ばれい、呼ばれい、わしも共に笛吹こう」
慈円が、笛をふこうというと、唐織の布を垂れた一方の几帳が揺れて、そのかげに、裳だけを重ね合って潜んでいた幾人もの女房たちが、こらえきれなくなったように、一人がくすりと洩らすと、それをはずみに、いちどに、
「ホ、ホ、ホ、ホ」
「ホホホ……」と笑いくずれ、さらに、々としていちだんたかく笑った十三、四歳かと見えるひとりの姫が、几帳の横から、
「ああ、おかしや」と、お腹を抑えながら、まだ笑いやまないで姿を見せた。
つづいて、侍女だの、乳人だのが、後から後からと、幾人もそこから出てきた。
四
「姫、ごあいさつをせぬか、叔父さまに――」
兼実がいうと、まだどっかこうあどけない姫は、笑ってばかりいて、
「後で」と、女房たちの後ろにかくれた。
慈円には姪にあたる姫であって、兼実にとっては、この世にまたとなき一人息女の玉日姫である。
「玉日――」慈円は呼んで、
「あいさつは、あずけておこうほどに、猿楽の真似を一つ見せい」