Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
何が咲く
いつも、ぼだい樹
沙羅双樹
子守唄をうたって巡っていると、くるま座になっている人々が、
「ははは、盛蓮がまた、でたらめを唄っておる」
「しかし、盛蓮も、いつか大きくなったな。――平家が今も盛んならば、無官の大夫敦盛の公達なのだが」
「あの盛蓮も、平家の没落後、路ばたに、捨てられてあったのを、旅の途中、上人が拾っておいでなされたのだそうな……」
「上人は、子どもがお好きだのう。あの乳のみ子も、四、五日前に、拾いあげておいでなされたのだし……」
「捨子が、捨子を負うて、子守唄をうたっている禅房などは、日本広しといえども、この吉水よりほかにない」笑いさざめいていると、突然、奥の上人の室から、その上人と月輪殿とが、姿をそろえて、床を歩んできた。
「綽空はいますか」上人が見廻していう。
「はい、これにおります」隅のほうで読書していた綽空が、静かに、書物をおいて、上人の前へすすんだ。そして、両手をついた。
「なんぞ、御用ですか」
十三
上人は、いつも講義をする道場の壇におごそかに坐り、月輪殿は、その側へ、さらに厳粛な面持ちをして、坐っていた。
(何事を仰せだされるのか)と、綽空は、その前へ、手をつかえたままである。