Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
眼のいろを変えて、自分を取り囲む人々へ話すのであった。
「慈円僧正が、とうとう天台座主を退かれて、叡山から降りてしまわれたという噂だ」
「え、座主をおやめなされたって?」
「罷めたというよりは、いたたまれなくなって、ついに、自決なすったというほうがあたっているだろう。――何せい、慈円僧正がいなくなっては、いよいよ、これから吉水と叡山とは、うるさいことになろうぞ」
「上人のところへは、まだ、僧正からなんの御消息もないのかしら」
「あるまい、不意なことだ。――そして叡山では、またぞろ、今夜も何度目かの山門の僉議をひらいて、本格的に、吾々の念仏門へ対して、闘争の備えを立てなおし、一方には、政治問題にして、念仏停止の請願を院へ向ってする企てだと聞いた」
「ふーム、それは容易ならぬことだ」
「吾々も、じっとばかりしていたのでは、ついには、彼らのために、せっかくここまで築いてきた念仏易行の門を、めちゃめちゃにされてしまうかも知れぬ」
「上人は、どうお考えになっているのだろうか」
「まだ、何もご存じあるまいと思う。――ひとつ吾々が打ち連れて行って、お気持をうかがってみようではないか」