Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
彼女は、これは自分の心がいたらないために仏が傷みを与えるのだと思った。自分の心のもちようでは、恋の冠は、七宝万朶の花となって誇り楽しめる栄耀でなければならないはずだと考えた。
「――そうだ、良人が仏と一体な心になるなら、自分も仏と一体にならなければならない。良人が偉きくなってゆくのに、自分が取り残されてはならない」持仏堂の御燈火の油を見まわって、彼女は、氷の花のように、美しく冷たくそこへ坐った。そして、静かに口のうちで念仏をとなえていた。
二
念仏――ただ念仏を。
父は、自分の幼い時から、なにかにつけそう教えた。師の法然もまたいった。良人も、常にそれをいう。
(ただ念仏を)彼女の教養と婦の道は、したがって、まだ処女のころから信仰がその根本になっていた。掌をあわせ、心を静寂の底に澄ませると、どんな時でも、清々と、真如の月を胸に宿すことができた。
夜が更けてゆくらしい。
この草庵は、玉日と善信と二人の愛の巣であり、また新世帯であると共に、生活は、厳格な寺となんの変りもなかった、朝夕の勤行はいうまでもなく、夜は学び、朝は早い習慣なのである。
弟子僧たちは、宵のうちは、それぞれ貧しい灯をかかげて、書を読み、経を写し、ひそやかな話し声が洩れていたが、やがて、定めの時刻がくると、彼女の坐っている持仏堂の外の縁まで来て、