Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんらん

親鸞

吉川 英治

Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme

Aozora Bunko

「はい、そのようでございまする」

「今はどこにおる」

「亡くなりました」

「え。――この草庵で」

「皆の者が、手をつくしてやったかいものう、二日ほどの大熱に、昏々と、うわ言をいいながら」善信が沈黙して、ふと眉を曇らせたのは、その無意味な犠牲者に対して、心を傷めたばかりでなく、師上人の身に、やがての禍いがなんとなく予感されていたからであった。

叡山や、高雄や、南都の反念仏宗のものが、こぞって法然を誹謗し、吉水の瓦解を工作し、打倒念仏の呪詛が、一日ごとに昂っているという取り沙汰は、善信も旅のあいだに、眼にも見、耳にも聞いていたことであった。

だが、そういう反動は、いつか来るものと、これは自分よりも師の上人がよう知っておられる。

元より善信も、あえて、巷の風評に、にわかな驚きはしなかった。――けれど、今、戸外に呶鳴っている法師たちの悪罵には、時こそよけれと、いい機会をつかまえて襲せてきたらしい気色が濃厚である。

(……困ったことを)誰のことよりも先に、彼は、師の上人への禍いを気づかうのであった。

静かに立ち上って、

「わしが会おう」歩み出してゆく良人を見て、玉日は顔いろを失った。