Japanische Klassiker mit Furigana
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しんらん
親鸞
吉川 英治
Lesen Sie 親鸞 (しんらん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 566.138 Zeichen · 1127 Bildschirme
「うむ」
「では、しばらくお待ちください。中座して失礼ですが、篤と、別室へ参って、相談したうえでお答えいたしますから――」と、二人はそこを立った。
五
真っ暗な縁を、住蓮は先に立って行く。
「どこへ」安楽房が、ふと疑って、こう訊くと、
「御仏の前へ」
「そうか」二人は、縁づたいに、法勝寺の本堂まで行った。
そこには、明りもない、火の気もない。
暗黒の中を、二人は、足さぐりで、弥陀の聖壇の前に、黙然と坐った。
「こういう時には、御仏のまえで、弥陀のお心にたずねて事を決めるにかぎる」
「よう気づかれた」
「さて……どうするか?」
「それだ……」ここでも、ふたたび重い嘆息が先にくりかえされる。
住蓮の考えとしては、もう一応、ふたりをよく説得してみて、それでどうしても御所へ帰らぬならば、やむを得ない手段ではあるが、これからそっと自分が御所の吏員へ訴えに行き、ふたりの身を穏便のうちに内裏へ帰してもらうように頼もう――というのであった。
「さ? ……」安楽房は、彼の考えを、欣ばない顔つきでいった。
「それは、どうかと思う。――死を賭しているあのふたりを、それでは、むざむざと、殺してしまうことにはなりはせぬか」